6月にはサイエンス・ダイアログについてお話ししましたが、本校ではそのほかにも、外部から講師の方をお招きしてお話しいただく機会を多く設けています。
11月、12月にかけて実施した出前授業をご紹介します。
<理工系女子応援大使(STEM Girls Ambassadors)による講演会>
11月22日(土)に実施し、中学1年生~高校2年生の希望者 計55名が参加しました。
理工系分野でご活躍されている女性による出前授業で、中島さち子先生にご来校いただきました。
数学者でありジャズピアニストとしても活動されている中島先生。
「数学は好きですか?」「音楽が好きな人は?」「反対に、苦手な人は…?」
生徒の様子を見ながら、柔らかく、そして情熱的に語りかけます。

「STEM(Science, Technology, Engineering, Mathematics)」に“Art/Arts”を加えた「STEAM」の実践について、「ごちゃまぜ」と「ゆらぎ」をキーワードにお話し下さいました。
個々の専門性だけでは解くことができない「問い」に取り組むために、また「問い」自体を新たに生み出していくために、異なる分野や多様な人々をごちゃまぜにすること。ゆらぎの中で新たに作り出されるものの価値や魅力、その楽しさ。遊びの中で「知り」、「創る」、ワクワクを形にしていくことの面白さ。


自分の「好き」や「ワクワク」を皆で共有しました。
ご自身の実践例の1つとして、大阪・関西万博の「いのちの遊び場 クラゲ館」がどのような想いで、どのような人との関わりの中で生み出されていったのかについても紹介して下さいました。
ゲストとして一緒に登壇したのは、中島先生と一緒に活動されているサバール奏者のアブライさん。
サバールはセネガルの伝統的な太鼓の一種で、「トーキングドラム」とも呼ばれます。さまざまなリズムが「言葉」となり、王様の言葉を住民に伝えたり、隣村とのコミュニケーションに使われたりしていたそうです。
講演の最後には、お二人による演奏が行われました。

生徒から募ったお題での即興(お題:「怪獣がでました」「日本とセネガル」「水辺の鳥」)

ピアノとサバールの曲演奏。曲の合間で「ドゥードゥー!」と皆で合いの手を入れます。
先生からの熱を受け取り、明るい表情で将来に思いを馳せる生徒たちの姿が印象的でした。
※STEM Girls Ambassadorsについてはこちら
<ハンセン病問題を考える>
12月10日(水)に、中学1年生の学年集会として実施しました。
国立ハンセン病資料館の方をお招きし、ハンセン病と、ハンセン病に関わる差別の問題についてお話しいただきました。
パンフレットを用いた事前学習の段階で、病気そのものに関すること、療養所の生活について、国の政策についてなど、沢山の質問が挙がりました。

質問の内容を盛り込みながら、中学1年生に合わせて丁寧にお話し下さいます。
「ハンセン病(らい病)が、かつては「呪い」と考えられていたのはなぜ?」
「自分が当時その時代に生きていたら、どのように感じる?」
「なぜ化学療法が確立した後も、50年もの間強制隔離が続けられたのだろう?」
お話しの途中には、生徒が自分自身で考え、周囲と意見を共有する時間も設けられます。


新規感染者がほとんどいなくなった今の日本においても、帰る場所がなく療養所での生活を続ける人々がいること。
療養所の敷地内に納骨堂があること。
こういったことが、今もなおハンセン病に関わる問題が完全には解決していないことのあらわれであると、資料館の牛嶋さんはお話しします。
一人ひとりが正しくハンセン病について理解し、差別をなくす。
ひいては誰しもの心の中にある差別意識を理解し、それを理性で管理する。
差別する側にも、される側にもならない社会をつくっていく。
クリスマスチャリティーを間近に控えた今、人権に関する大切なお話をうかがうことができました。

(図書館に設けられた、ハンセン病に関する本のコーナー)
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